質問
借地権付き賃貸物件を購入検討しています。賃貸アパート5室ほどの物件ですが立地もよく、価格も適当と思われますが借主(入居者)との賃貸契約を結んでいないとの事で購入後、借主とのトラブルを懸念しています。
物件は築50年以上で老朽化も進んでおり、家賃も低廉です。今のところ家賃滞納は無いようですが・・・。
購入する条件として何を優先したらよいのか?アドバイス頂ければと思います。
よろしくお願いいたします。
回答
築50年以上の借地権付きアパート。しかも借主との賃貸借契約書がない。購入にはいろいろ覚悟が必要な物件ですね。注意しておきたいことは複数ありますが、重要な点を2点あげておきます。
まず第一に、この借地権自体の問題。この契約そのものに契約書があるのかどうか、もしないのであれば借地権の登記されているか。万が一地震や災害で建物が倒壊などすると借地権が終了する可能性があります。また建物の建て替えが認めてもらえる契約になっているかどうか。
ふたつ目が借主との契約書がない点。現在は家賃の滞納等がないということですが、将来的に滞納があった場合、保証人等がありませんので回収できない可能性があります。また契約当初の借主と現在使用されている方が同一かを確認しておいた方がいいかもしれません。できることであれば取引される仲介会社に契約書の締結を依頼してもいいかもしれませんね。さらに、将来アパートを建て替える際の立ち退き料が発生してしまうかもしれません。借地借家法では老朽化による建て替えの際は、借主の退去に関する正当事由として認められていますが、実務上では立退料を支払う場合が一般的です。
上記の2点は購入価格にも大きく影響する部分ですので、しっかり確認して売買契約に進んでいただければと思います。
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